こんにちは。コンサルティングハートです。
ビジネス書ですとか、インフルエンサーとか、ときにはコンサルタントと名乗る人が、
顧客満足度を向上させよう!
と、言っていたりすることがあります。
でも、あまり鵜呑みにしないで欲しいんですよね。
結論から言うと、
顧客満足度を、上げようとしてはいけないのです。
その理由を解説します。
顧客満足度を追い求めた結果、どうなるのか?
人間とは欲深い存在です。
放っておくと、もっと安くより良いものを、欲しがり続けます。欲があるから。
要するに、多くの顧客は、
「少ないコストで、最大の利益が欲しい」
無意識かもしれませんが、そう思っています。
たとえば、あなたが何かの専門家であるとして、ほんとは5万くらいは料金をいただくべきクオリティの商品なのに、500円で提供しちゃったとします。
顧客は、そりゃあ、大満足でしょう。
でも、全然win-winじゃないんですよね。
あるいは、500円で高級フレンチが食べれたり、1000円で高級宿に泊まれたら、そりゃあラッキーかもしれませんが、現実にはそんなことはあり得ません。
ここまで極端なことは少ないにしても、実際のところ個人でビジネスを始めると、ついつい顧客の意見を聞きすぎて、振り回されてしまうことが、よくあります。
顧客満足度を追いかけても、あなたのビジネスは上手くいきません。
顧客満足なんて、幻想だという話。
もしかすると、そう思われたかもしれませんね。
そんなあなたは、まず、自分自身の普段の購買活動を考えてみて欲しいんです。
たとえば、コンビニ、行きますか?
私は、コンビニ行きます。
そして、いつも「もっと身体によくて、フレッシュなものが置いてあればなー」と思いながらも、パックのジュースとか買います。
なぜなら、便利だから。その一点です。
要するに、コンビニの価値って、とにかく便利なことなんですね。
必ずしも、顧客は満足しなくても、またコンビニに来ますね。便利だから。
ビジネスって、実はそういうふうに成り立っています。
あなたのビジネスだってそうです。
「いい仕事するけど、相場より高いんだよなあ」って、顧客は思ってるかもしれません。
それでも、顧客があなたの仕事に価値を感じていれば、リピートします。
それで、win-winなのです。
過剰に顧客満足度を追い求めたら、あなたが泣くことになるのですから。
顧客満足度ではなく、期待値を調整しよう。
一方で、顧客が不満足であれば、あなたのビジネスは失敗です。
当然、クレームなどにつながります。
ですから、私たちサービス提供者がやるべきことは、
顧客が、
について、予め理解すること。
そして、それを顧客と合意することです。
先ほどのコンビニの例では、いつでもすぐに品物が手に入ることが価値なのです。
それができれば、搾りたて100パーセントのフレッシュジュースが置いてなくても、クレームなんて言いません。
予め、コンビニがそういう場所だとわかってるから。
でも、コンビニがすごく遠くて、いつも混んでたら、ぜったい行きません。コンビニなのに不便すぎる(笑)
個人ビジネスでも同じです。
「私のサービスは、ちょっとお高いですが、私だからできる〇〇という価値があります。」
あるいは、
「パターン化していて、オーダーメイドではないんですが、その分手軽に早く試せます。」
など、ちゃんと、
どんな価値が提供できるのか?
そこを予め、ちゃんと伝えましょう。
顧客は、100パーセント満足はしなくても、それが適正な価格であると思えば、納得して仕事を頼むはずです。
この作業のことを、期待値の調整と言います。
私たちは、顧客満足度を上げるんじゃなく、期待値を調整する必要があるということになります。
この人にお願いしてよかった、と思ってもらうには。
とはいえ、そんなビジネスライクな感じじゃなくて「あなたに頼んで良かったー!」と言われたいのが人情ですよね。
私もそうです。
やっぱり、暖かい人間関係って、人生を豊かにしてくれますから。
そのために必要なことは、
顧客の期待値を、ちょっと上回ること
それを意識してみて下さい。
率直すぎる言い方かもしれませんが、
「まあ、この価格だったら、このくらいの価値だよね。納得、納得」というレベルを、ほんの少しでいいから、上回る工夫をしてみましょう。
そうすることで、満足度って上げることができます。
顧客満足度に振り回されるのでなく、期待値を調整することで、満足度もまた、主導権を持って調整することが可能になります。
とくに、サービス業や相談業の方は、目に見えないものが商品なので、最後に顧客の心に残る満足度は、大事なんですね。
顧客満足度に振り回されないからこそ、顧客を満足させて、自分のビジネスも上手くいくんです。
誰かの犠牲の上に立つビジネスは、不幸ですから。